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ついにグリペン参戦へ!スウェーデン、ウクライナへ戦闘機供与正式発表…ロシア空軍に新たな脅威

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@Zelensky

スウェーデン政府は5月28日、ウクライナへのJAS 39グリペン戦闘機供与を正式発表した。今回の発表の核は、スウェーデン空軍が保有する既存のグリペンC/D型最大16機の供与と、ウクライナ側による最新鋭のE/F型最大20機の購入計画にある。

最大36機規模の“グリペン・パッケージ”の詳細

今回の合意は、旧モデルのグリペンC/D最大16機の寄贈、最新モデルのグリペンE/F最大20機の取得、パイロット訓練、高度な電子戦支援、そして長距離空対空ミサイル(AAM)の供与を含む、包括的なパッケージとなっている。さらに将来的なビジョンとして、ウクライナ空軍への100〜150機規模のグリペン導入構想も存在するとされている。これは2025年に締結されたスウェーデン・ウクライナ間の航空戦力協力覚書に明確に示されている。ウクライナはEU支援融資を活用し、約25億ユーロを投じてグリペンE/Fの取得を進める見通しだ。

ロシアの攻撃に耐えうる「ウクライナ向き」の設計思想

グリペン戦闘機の最大の特徴は、「基地、滑走路破壊後の運用」を大前提とする特異な設計思想にある。冷戦時代、スウェーデンはソ連軍による先制空爆を想定し、高速道路の一部や簡易滑走路から戦闘機を分散運用する「BAS90構想」を発展させた。この要件を満たすため、グリペンは以下のような極めて高い生存性重視の特性を備えている。

  • 高速道路からの発進能力
  • 短距離滑走路での卓越した離着陸性能
  • 少人数での迅速な整備と再出撃が可能
  • 機体が小型で燃料消費が比較的少なく、隠蔽・分散配置に適している

これは、ロシア軍の巡航ミサイルや弾道ミサイル攻撃を日常的に受けているウクライナにとって、戦略的に理想的とも言える性能である。現在ウクライナへの配備が進む米国製F-16は高性能だが、運用には強固な整備インフラと比較的長い滑走路への依存度が高い。対照的に、グリペンは「基地が破壊されても戦える戦闘機」として知られ、現地の厳しい環境下での継続的な作戦遂行能力が期待される。

長距離空対空ミサイル「Meteor」搭載によるロシア空軍への圧力

©MBDA

今回の供与で特に注目すべきは、最新の長距離空対空ミサイル「Meteor」の供与可能性である。Meteorはラムジェット推進を採用した欧州製BVRAAM(Beyond Visual Range Air-to-Air Missile:視程外射程空対空ミサイル)であり、最大射程は180kmに達し、従来のミサイルよりも終末段階で高い速度と運動性を維持できる。グリペンとMeteorの組み合わせは、ロシア空軍の作戦に深刻な影響を与える可能性がある。現在、ロシア軍の主要な攻撃手段は、航空機からの滑空爆弾、長距離巡航ミサイルといった前線後方からの空爆に大きく依存している。しかし、Meteorを搭載したグリペンが実戦投入されれば、ロシア軍機は現在のように「安全圏」から容易に攻撃を仕掛けづらくなるだろう。

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さらにグリペンは、小型ながら高度な電子戦能力やデータリンク性能にも優れ、複数機連携による空戦能力が高い。スウェーデンが既に供与し運用が始まっているサーブ340早期警戒管制機(AEW)2機との組み合わせにより、ウクライナ領空の防空および制空能力は飛躍的に向上すると見込まれている。

2027年以降に二段構えで導入

報道されている導入計画によれば、寄贈されるグリペンC/D型は2027年から引き渡しが開始される見込みだ。最新型のグリペンE/Fについては、2030年前後までの導入が想定されている。この導入戦略は、グリペンC/Dでまずウクライナ空軍を即戦力化し、運用習熟を進めた後、グリペンE/Fを導入して空軍全体を最新の西側機へと近代化するという、段階的な「二段構え」である。パイロット訓練プログラムは既に準備段階に入っているとされる。

NATO加盟が後押ししたスウェーデンの対露支援

今回の歴史的決定の背景には、スウェーデンのNATO加盟がある。長年、非同盟・中立政策を維持してきたスウェーデンだが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて安全保障政策を大転換し、2024年にNATOへ正式加盟した。スウェーデンは当初からグリペン供与に前向きであったものの、他のNATO加盟国によるF-16供与計画を優先し、自国の供与を控えていた経緯がある。NATO加盟により、対ロシア支援に対する政治的制約が薄れ、以前より踏み込んだ支援が可能となり、今回のグリペン供与へと繋がった形だ。

F-16、フランスのミラージュ2000、そして今回のグリペン。ウクライナ空軍は今後、多国籍の西側戦闘機からなる混成航空戦力へと変貌していくことになる。特にグリペンは運用コストが比較的低く、長期戦下でも維持しやすい点が評価されている。もし将来的に100機超規模のグリペン導入が実現すれば、それは単なる兵器支援の枠を超え、ウクライナが「欧州型空軍」への完全移行を達成することを意味する、戦略的な転換点となるだろう。

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