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「重すぎる」と批判の米軍M7、軽量化したXM8が登場 事実上の置き換えとの見方も

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XM8(US Army)

米陸軍が次世代分隊兵器(NGSW)として採用したM7ライフルに対し、実戦部隊から寄せられた「重すぎる」「長すぎる」といった声を受け、より軽量・コンパクトな新型「XM8カービン」の導入を本格化させている。

一部海外メディアやSNSでは「M7の生産は中止され、XM8へ全面置き換えられる」と報じられているが、米陸軍の公式発表によると、XM8はあくまで「M7ライフルの新しい軽量バリアント(派生型)」という位置づけだ。一方で、XM8が兵士の意見を迅速に反映した改良型であり、その登場がM7の抱えていた運用上の課題を浮き彫りにしたことは間違いない。

M7が抱えた課題

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M7(US Army)

M7は2022年、SIG Sauer社の提案がNGSW計画で採用されたことにより誕生した新世代ライフルだ。従来の5.56mm NATO弾では防弾装備の進化に対応できないとの判断から、新開発の6.8×51mm弾を採用。長距離でも高い貫通力を発揮し、M4カービンを置き換える次世代小銃として期待されてきた。しかし、実際に部隊で運用が始まると、兵士からは重量や取り回しに関する不満が相次いだ。M7は本体だけでも約8.3ポンド(約3.8kg)。さらにサプレッサーやM157射撃管制装置を装着すると総重量は5kgを超え、従来のM4A1と比べて大幅に重くなる。また、13.5インチ銃身による全長の長さは、車両内や市街地での近接戦闘(CQB)において扱いづらいとの指摘もあった。さらに6.8mm弾は5.56mm弾より大型なため、マガジン容量は20発に減少。携行弾数の低下も課題として挙げられている。

兵士の声から誕生したXM8

こうした現場のフィードバックを受けて開発・初入されたのが「XM8カービン」だ。XM8はM7をベースにしながら、全長を約3.5インチ短縮し、重量を1ポンド(約450g)以上軽量化。機動力と取り回しを大幅に向上させた。一方で、強力な6.8mm弾や、M157射撃管制装置をはじめとする各種システムとの互換性は維持されており、NGSWとしての高い火力は損なわれていない。米陸軍はこれを「兵士のフィードバックを迅速に反映した成果」であると位置付けている。

「置き換え」は事実なのか

海外では「M7は失敗だった」「XM8へ全面移行する」とする過激な報道もみられる。確かにXM8はM7の欠点を解消するために急遽投入されたモデルであり、その存在自体がM7に改良の必要性があったことを示している。しかし、現時点で米陸軍はM7の生産終了や調達中止を発表していない。むしろ公式発表では、XM8はM7の代替ではなく「M7の軽量バリアント」と明記されており、Close Combat Force(近接戦闘部隊)におけるM4A1カービンの更新用として位置付けられている。一方で、近接戦闘部隊では取り回しの良いXM8が主力となり、13.5インチ銃身を持つM7は長距離交戦や特定用途(分隊支援やマークスマン的運用など)に重点配備されるのではないか、という見方も強い。今後の部隊評価次第では、両者の調達比率が変化する可能性は十分考えられる。

M7は「失敗」だったのか

XM8の登場をもって、NGSW計画が失敗だったと結論づけるのは早計だ。6.8mmの持つ火力や射程、防弾装備への対抗能力は従来小銃を大きく上回る性能を示しており、その基本設計自体は高く評価されている。実際の運用を通じて明らかになった重量や機動性といった課題に対し、米陸軍は従来よりもはるかに短期間で「XM8」という最適解を投入した。これはNGSW計画が「完成品を採用して終わり」ではなく、実戦部隊の声を取り入れながら継続的に進化させるプログラムであることを示している。

今後、XM8が現場で高い評価を獲得すれば、「M7が標準ライフル、XM8が補助」という現在の位置付けから、XM8が事実上の主力へ移行する可能性も否定できない。M7とXM8という「6.8mm口径姉妹機」の役割分担がどのように変化していくのかは、NGSW計画の今後を占う重要なポイントとなりそうだ。

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