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インドネシア、KF-21共同開発から完全撤退 韓国ではなくトルコ「KAAN」を選んだ理由

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ROKAF

韓国が国家プロジェクトとして開発を進めてきた次世代戦闘機「KF-21 ボラメ」。その唯一の共同開発国だったインドネシアが、共同生産・共同開発から正式に離脱することを決定した。今後は共同開発国ではなく、必要に応じて完成機を購入する「顧客」という立場へ移行する。インドネシア国防省はプログラムの有効性、技術移転、経済的価値などについて「包括的な評価」を実施したとしているが、購入数についての明言は避けた。当初の予定では48機の購入(共同生産)を予定していたが、最近の交渉では16機までに削減されていた。これでインドネシアのKF-21取得は不透明になった。

今回の決定は単なる計画変更ではなく、「韓国のKF-21より、トルコのKAAN(カーン)を選んだ」という明確な戦略転換と見るべきだろう。当初、インドネシアはKF-21の開発費約20%を負担する代わりに、技術移転や現地生産、そして将来的な国産戦闘機開発能力の獲得を期待していた。しかし度重なる支払い遅延を受け、韓国政府はインドネシアの負担額を約1兆6000億ウォンから約6000億ウォンへ大幅に減額。それに伴い、技術移転や共同生産の範囲も縮小された。そして2026年6月、インドネシアは共同生産を行わず、必要であれば完成機を直接購入する方式へ変更すると正式に表明したのである。

「資金不足」だけでは説明できない

韓国メディアの中には、依然として「インドネシアの財政事情」が主因との見方もある。しかし、この説明には無理がある。インドネシアは既にフランス製「ラファール」42機の購入契約を結んでおり、さらなる追加調達も検討中だ。加えて、2025年にはトルコ製の第5世代戦闘機「KAAN」を48機導入する大型契約も締結している。一方で、かつて導入が有力視されていたF-15EX(F-15IDN)については事実上棚上げとなっている。つまり、インドネシアは「戦闘機を買う資金がない」わけではない。限られた予算の中で、どの戦闘機に投資するかという「優先順位」を見直した結果と考える方が自然だ。

狙いは「完成品」ではなく「技術」

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インドネシアがKF-21計画に参加した最大の目的は、自国の航空産業を育成することだった。しかし、KF-21には米国製エンジンや各種システムが採用されており、米国の輸出管理の影響もあって中核技術の全面移転は難しかった。さらに負担額引き下げにより技術供与の範囲も縮小され、共同開発に残るメリットは当初より大きく低下してしまった。これに対し、トルコはKAAN計画で海外パートナーの参加や技術協力に極めて積極的な姿勢を示している。KAANの初期型こそ米国製エンジンを搭載するが、トルコは将来的なエンジンの国産化と「純国産戦闘機」を目指している。開発の過渡期にあるKAANの方が、将来的な設計や生産にインドネシアが関与できる余地が大きいのだ。インドネシアにとって重要なのは「最新戦闘機を買うこと」ではなく、「戦闘機を開発・生産できる能力を手に入れること」である。その観点において、KAANの方が魅力的な選択肢だったことは想像に難くない。

ラファールとKAANの狭間で失われたKF-21の居場所

運用面から見ても、KF-21を導入する意味は薄れつつある。フランス製のラファールは「第4.5世代戦闘機」として極めて高い実証能力を持ち、今後のインドネシア空軍の主力となる。そして将来はトルコ製第5世代機KAANが配備される。ここに初期量産が始まったばかりのKF-21(第4.5世代相当)を加えれば、整備体系、補給網、パイロット教育、部品管理といった兵站(ロジスティクス)の負担が爆発的に増加してしまう。KF-21 Block Iは完全なステルス戦闘機ではなく、性能面ではラファールとKAANの中間に位置する。強力なハイ・ロー・ミックスを構想するインドネシアにとって、KF-21は戦力構成上の優先順位が下がってしまったと言える。

「韓国離れ」ではなく「技術獲得競争」の結果

今回の出来事は、「インドネシアが韓国を見限った」という単純な感情論ではない。より本質的には、防衛産業における「技術移転競争」の結果である。韓国は完成度の高い戦闘機を提供できたが、提供できる技術には限界があった。一方、トルコは開発途上というリスクを抱えながらも、より深い産業協力を提示した。インドネシアが選んだのは、「今すぐ手に入る完成した戦闘機」よりも、「将来自国で戦闘機を作るための機会」だった。防衛装備品の輸出競争は、もはや価格や性能だけでなく「どこまで技術を共有できるか」という新たな段階に入っている。主導権争いで計画が頓挫した伝えられるフランス・ドイツ・スペインの次世代戦闘機「FCAS」の例を見ても、多国間開発の難しさは明らかだ。インドネシアのKF-21撤退劇は、日本・イギリス・イタリアが進める次世代戦闘機「GCAP(次期戦闘機)」にとっても、決して対岸の火事ではない。

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