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【2026年就役】ロシア最新原潜「Perm」はなぜ脅威なのか?極超音速ミサイル「ジルコン」初搭載の衝撃

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ロシア海軍が、最新鋭の攻撃型原子力潜水艦(SSGN)「Perm(ペルミ)」の就役に向けて最終段階を迎えている。Permはロシアの次世代主力原潜「ヤーセンM級(Project 885M)」の5番艦だが、従来の同型艦とは決定的な違いが存在する。それは、極超音速巡航ミサイル「3M22 Zircon」を“標準装備”として運用するために設計段階からシステムが最適化された世界初の潜水艦であるという点だ。2025年3月に北極圏セヴマシュ造船所でプーチン大統領出席のもと進水し、各種海上試験を経て2026年末の正式就役が見込まれる。ロシアが推進する水中戦略の転換点を象徴する存在として、世界の軍事関係者から強い注目を集めている。

ロシア最新鋭「ヤーセンM級」の構造と高い静粛性

Permが属する「ヤーセンM級」は、ソ連時代のアクラ級やオスカー級の後継として開発された第4世代多用途攻撃型原潜だ。従来の複殻式から単殻・複殻の混合構造へ変更し、大幅な小型化と静粛化を実現した。艦首には大型の「イルティシ・アムフォラ」球状ソナーを配置するため、魚雷発射管が艦首ではなく中央部に斜めに配置される特殊な構造を採用している。

水中排水量約13,800トン、全長約130メートル、最大潜航深度約600メートル、水中最高速力30ノット以上。低振動の改良型原子炉(KTP-6)や防振支持構造、吸音船体コーティングの採用により、米海軍のバージニア級に匹敵する静粛性を確保した。高度な自動化により乗員は約64名に抑えられ、一隻で対潜・対水上艦戦から地上長距離打撃までこなす多用途性を備える。

極超音速巡航ミサイル「ジルコン」がもたらす迎撃不能の脅威

Perm最大の強みは、極超音速巡航ミサイル「3M22 ジルコン」の完全な統合だ。ジルコンはスクラムジェットエンジンを搭載し、最高速度マッハ8〜9(時速約1万km以上)、射程900〜1,000kmを誇る。通常弾頭に加え戦術核弾頭の搭載も可能で、対艦・対地の双方に使用される。飛翔時に発生するプラズマ層がレーダー波を散乱させる効果に加え、従来の弾道ミサイルと異なり大気圏内を複雑な軌道で飛翔・旋回するため、既存のイージス艦や防空システムによる探知・迎撃の猶予時間は極めて短くなる。PermにはVLS(垂直発射管)が8基搭載されており、最大32発のジルコンを水中から一斉投射できる能力を持つとされる。

後続艦「Ulyanovsk」進水とジルコン原潜部隊の標準化

ロシアの極超音速化戦略は一隻にとどまらない。2026年7月28日には、同じく後期型885M設計を採用した7番艦「Ulyanovsk(ウリヤノフスク)」がセヴマシュ造船所で進水を果たした。UlyanovskもPermと同様、就役時からジルコンを主兵装として運用する前提で建造されている。

初期のヤーセンM級も改修によってジルコンを運用可能とされるが、発射制御から配線に至るまで最初からシステムを最適化した艦はPermとUlyanovskが初だ。ロシア海軍はこれら「ジルコン完全対応型」を軸に、北極海、北大西洋、そして太平洋での長距離精密打撃網の構築を急速に進めている。

太平洋艦隊配備と日本近海の安全保障への直接的な影響

日本にとって極めて深刻なのは、Permが「太平洋艦隊(カムチャツカ半島のリュバチー基地)」へ配属予定である点だ。ロシアはオホーツク海を自国の戦略原潜(SSBN)を保護する聖域として位置づけており、そこに最新鋭のPermが投入されることで米空母打撃群への牽制力は一段と高まる。日本海や北西太平洋からマッハ9のジルコンが発射された場合、自衛隊基地や在日米軍基地、周辺海域を航行する護衛艦への到達時間はわずか数分圏内となる。防衛省や米太平洋軍は、従来の弾道ミサイル防衛(BMD)だけでは対処困難な「水中発射型・極超音速兵器」に対し、統合防空ミサイル防衛(IAMD)の強化や対潜警戒態勢(ASW)の見直しを強く迫られている。

黒海での損耗とロシアの「水中戦力優先」への戦略シフト

この背景には、ウクライナ戦争を経たロシア海軍の戦略シフトがある。黒海艦隊が旗艦「モスクワ」をはじめ多くの水上艦艇を失ったことで、ロシア国防省は被弾リスクの高い水上艦よりも、隠密性と生存性に優れる原子力潜水艦へ軍事予算を集中投下する方針を明確にした。Permの就役とUlyanovskの進水は、ロシアが非対称な軍事的切り札として「水中からの極超音速精密打撃」を本格化させた象徴と言える。米海軍やNATO諸国、そして日本は、水中から放たれる極超音速兵器への防空網再構築という極めて困難な課題に直面している。

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