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ロシアの「絶対安全圏」崩壊。2500km飛ぶウクライナ製ドローンと最新ステルス機Su-57が迎撃に失敗した理由

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SNS より

ウクライナ軍は7月6日、ロシア西シベリア・オムスク州にある「オムスク製油所」を長距離無人機(ドローン)で攻撃しました。この施設はウクライナ支配地域から約2,500~2,700km離れており、これまで戦火とは無縁と考えられてきたロシア深部の重要インフラです。ロシア当局も火災の発生を認めており、ウクライナ側は作戦成功を発表しています。今回の攻撃で、もう一つ注目を集めているのが、「ロシア最新鋭の第5世代戦闘機Su-57が迎撃に投入されたものの、阻止できなかった」とする報道です。

ロシア最大の製油所を初攻撃…「最後の安全地帯」の消滅と経済への打撃

攻撃を受けたオムスク製油所は、年間約2,300万トンの原油を処理するロシア最大級の石油精製施設で、ロシア全体の年間石油精製能力の約8〜10%を単独で担う、ロシア国内最大の石油精製拠点です。ガスプロムネフチが運営し、シベリア地域だけでなく、ロシア全体のエネルギーや前線への軍需燃料供給に極めて大きな役割を果たしています。これまでウクライナ軍は、ロシア西部やモスクワ近郊の製油所を繰り返し攻撃してきました。その結果、ロシア国内ではガソリン価格の高騰や輸出制限といった経済的ダメージが表面化しています。こうした中、オムスクはあまりにも遠距離に位置するため、ウクライナの攻撃が届かない「絶対的な安全圏」と考えられ、ロシアの燃料供給を支える重要な拠点でした。しかし今回、その前提は完全に覆されました。石油精製施設はロシアにとって莫大な戦費を稼ぎ出す「心臓」であり、戦車や航空機を動かすアキレス腱でもあります。オムスクへの攻撃成功は、ロシアが物理的な安全地帯を失い、戦争遂行の根幹を支えるインフラが全土で脅かされるフェーズに入ったことを意味しています。

飛行距離3000km級? ウクライナ国産ドローン「FP-1」

ウクライナ軍、ロケット弾を撃つ自爆ドローン投入 ロシア防空部隊を逆襲

今回の攻撃に投入されたとされるのが、ウクライナ国産の長距離無人機「FP-1」です。公式な性能は未公表ですが、これまでもモスクワなどロシア深部への攻撃に使用されていましたが、今回の作戦成功から、航続距離は3,000km級に達する可能性が指摘されています。これが事実なら、ロシア西シベリアのみならず、ウラル山脈を越えた内陸部の戦略施設までもが射程に収まります。

これは長距離巡航ミサイルに匹敵する能力であり、GPS妨害(電子戦)を無効化するAIナビゲーションや画像認識シーカー、レーダーを避ける極超低空飛行プログラムなどを搭載し、ミサイルに近い精密打撃能力を持つとされます。長距離巡航ミサイルに匹敵する航続距離を持つ無人機を大量生産できるのであれば、ウクライナは高価なミサイルに依存せず、ロシア国内の重要インフラを継続的に攻撃できる能力を手にしたことになります。

最新鋭ステルス機「Su-57」はなぜドローン撃墜に失敗したのか

今回、もう一つ注目されている点が、迎撃に投入されたとされる最新鋭ステルス戦闘機「Su-57」です。ウクライナの軍事メディアなどは、SNSの映像をもとに「Su-57がオムスク周辺で迎撃にあたったが、防げなかった」と報じています。ただ、仮にSu-57が迎撃に失敗したとしても、機体の性能不足だけが原因ではありません。最大の理由は「低速・低空」というジレンマです。長距離ドローンは低空を時速150~250km程度で飛行します。遅くて低い目標はレーダーの地面反射(グラウンド・クラッター)に紛れてしまい、音速で飛ぶジェット戦闘機から見ると、追尾や照準合わせが極めて困難です。海外の専門家からは「一部のSu-57はドローン迎撃のため、外部にミサイルや新たな照準ポッドを追加装備するよう改修された」という指摘も出ています。そもそも、外部に兵器を吊り下げる行為は、機体最大の強みである「ステルス性能(レーダーに映りにくい形状)」を事実上無効化しています。高度なステルス機能とセンサーを持つ最新の第5世代戦闘機のSu-57は本来の設計が制空戦闘や防空網の突破に特化しており、後方でのドローン迎撃に駆り出している事態がナンセンスです。希少なSu-57の損失を恐れるロシア軍は、同機をウクライナの前線へ投入することを避けています。その結果、後方での防空任務に充てられることになっており、現在の防空事情を如実に物語っています。

数千万円のドローンが変える現代防空の常識

今回の攻撃が持つ最大の意味は、「Su-57が迎撃に失敗した」ことよりも、「広大なロシア国内に安全な後方地域がなくなった」という事実にあります。前線から2,500km以上離れたオムスクにドローンが到達したことで、ロシアはこれまで以上に広範囲へ防空ミサイルシステムや部隊を分散配置せざるを得なくなります。製油所、弾薬庫、航空基地など、あらゆるインフラが標的となれば、世界最大の広大な国土が逆に仇となり、前線への戦力集中はますます困難になるでしょう。

数十億円規模の第5世代戦闘機が、数百万円から数千万円規模とみられる長距離ドローンへの対処に苦慮する構図。ウクライナの長距離攻撃は、戦争が新たな段階へ進んだことを示すと同時に、従来の「航空優勢(制空権)」という概念だけでは国家の防衛が成立しなくなりつつあるという、現代防空の限界を世界に突きつけています。

Source
Russia’s Newest Su-57 Fighter Jet Failed to Protect Omsk Oil Refinery from Drones

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