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インド空軍、5月のパキスタンとの軍事衝突の戦果を初めて発表!6機を撃墜と主張

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IAF

2025年5月にインドとパキスタンとの間で発生した軍事衝突から5か月後、インド空軍は空軍記念日の式典において、パキスタン空軍機6機の撃墜を初めて公式に発表しました。この衝突では両国が勝利を主張し、パキスタン側もインド空軍機6機の撃墜を主張していました。

IAF chief: Downed 12-13 Pak jets, including F-16s, during Si ..

インド空軍参謀総長の公式発表の詳細

2025年10月3日、第93回空軍記念日式典において、インド空軍参謀総長のアマル・プリート・シン氏は、同年5月のインド・パキスタン軍事衝突における大規模な空戦において、インド側がパキスタン戦闘機5機と哨戒機1機の計6機を撃墜したと明言しました。インドがこの戦闘での戦果を公式に発表するのは、これが初めてのことです。

シン参謀総長は、撃墜された戦闘機には米国製のF-16、そしてパキスタンと中国が共同開発したJF-17が含まれていたことも明らかにしました。さらに、パキスタン側が主張するラファール3機、Su-30MKI、MiG-29、ミラージュ2000が各1機ずつ、計6機のインド空軍戦闘機の撃墜については、「パキスタンが捏造した陰謀」であると述べ、パキスタン側の主張を完全に否定しました。しかし、ラファール1機の損失については、映像や写真、生産元であるフランスの主張などから確認されており、インド側も一部損失があったことは認めています。ただし、損失の詳細については依然として発表しておらず、メディアからの質問にも回答を避けています。

S-400防空ミサイルシステムの貢献

ロシアは直近3カ月で3つのS-400防空システムを失い、クリミアの防空能力は半減
S-400(mod russia)

インド側はパキスタン軍機の撃墜について、「主に地対空ミサイルによる迎撃」と「インド空軍機による空戦での撃墜」を併用して6機を撃墜したと主張しています。特に地対空ミサイルについては、ロシア製の長距離防空ミサイルシステムS-400の貢献を強調しています。インド側の主張する戦果には哨戒機も含まれており、哨戒機は通常、後方から偵察・監視を行い、前線の戦闘機を支援する役割を担います。インド側は、インド領内から300km離れた位置にあった哨戒機をS-400で撃墜したと主張しています。

S-400は2007年からロシア軍に配備されている防空ミサイルシステムで、最大400km先、高度30kmの標的を撃墜可能であり、レーダーは600km先の空中標的を検知できるとされています。2018年10月、インドはロシアと総額54.3億ドルで5個中隊分のS-400の購入契約を締結しました。これまでに3個中隊分が納入され、パキスタンや中国との国境地帯に配備されています。残りの2個中隊分については、ウクライナとの戦争の影響もあり、ロシアからの納入が遅延している状況です。

駐機中の機体への損傷も主張

シン参謀総長は、軍事施設攻撃に対する戦果も主張しています。情報報告書によれば、少なくとも4箇所のレーダー、2箇所の指揮統制センター、2箇所の滑走路、そして3つの異なる基地にある格納庫3つが被害を受けたとされています。格納庫と駐機場には、C-130と思われる輸送機1機、早期警戒管制機1機、そしてF-16と思われる少なくとも4機から5機の戦闘機が地上で被弾した痕跡があると主張されています。空中戦での戦果と地上での損害を合わせると、合計で12機から13機のパキスタン軍機に損害を与えたことになります。

しかしながら、これらの主張を裏付ける写真や映像といった具体的な証拠は示されておらず、その真偽は不明なままです。パキスタン側はもちろん、インド側の主張を全面的に否定しています。両国の戦果の主張は、情報戦の一環であり、自国民および軍内部の士気向上を目的としていると考えられます。今回、シン参謀総長が空軍式典で空軍兵の前でこの発言を行ったことは、その意図を明確に示していると言えるでしょう。

パキスタン側も、電子戦でインド空軍を凌駕し、早期警戒管制機や中国製の長距離対空ミサイルの活躍によってインド空軍機を撃墜したと主張しています。インド軍の攻撃によって空軍施設に被害があった事は認めていますが、戦闘機の撃墜・損失については、確認されている戦闘機の損失はないと主張しています。

このような情報の真偽を客観的に判断するには、国際的な中立機関や第三者による確認が必要不可欠ですが、現状では両国がそれを認めることはないでしょう。この軍事衝突における真の戦果と損害の全容は、依然として不透明なままです。

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