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タイ空軍F-16戦闘機がカンボジアに投下した韓国製誘導爆弾KGGB

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SNS より

タイ王国空軍は、カンボジアへの空爆において、韓国製の精密誘導爆弾「KGGB(Korean GPS-Guided Bomb)」を使用したとされている。このKGGBは、アメリカ製のJDAM-ERに類似した誘導爆弾改造キットであり、使用が事実であれば、初の実戦投入となる。

タイ空軍は24日、カンボジア軍による攻撃に対応するため、F-16戦闘機6機を投入。国境に近いカンボジア軍第8師団および第9師団の指揮所に対し、集中的な空爆を行った。この攻撃により、両師団の指揮システムは事実上機能不全に陥り、多数の上級指揮官が戦死または行方不明となった。空爆にはMk82爆弾を基にした精密誘導爆弾が用いられ、これがタイが韓国から購入した「KGGB」であるとされている。

KGGBとは?

KGGBは、韓国のLIG Nex1 Systemsが独自に開発した誘導滑空爆弾キットである。KGGBは「韓国GPS誘導爆弾(Korean GPS-Guided Bomb)」の略であり、GPS誘導機能を基盤とした精密誘導爆弾として機能する。これはアメリカのJDAM-ERに類似した兵器であり、JDAM-ERと同様に、500ポンド爆弾のMk82といった無誘導爆弾を精密誘導爆弾へと変換する改造キットである。

KGGBは滑空翼を備えており、これにより長距離滑空が可能となる。爆弾自体には推進装置は備わっていないが、高高度から投下された場合、滑空飛行により、100km以上の射程を実現することができる。航空機は安全な距離を保ちつつ、目標に対して精密な攻撃を加えることが可能だ。GPS誘導と慣性航法装置(INS)を併用することで、極めて高い命中精度を誇り、平均誤差半径(CEP)は数メートルとされる。

韓国空軍では2013年から運用が開始されており、同空軍が運用するF-4、F-5、F-15、F-16、FA-50といった多種多様な戦闘機に搭載可能である。アメリカのJDAM-ERと比較しても、射程や精度において大きな差はないにもかかわらず、安価で価格競争力が高い点が特長である。タイは2022年に韓国から、総額1億200万バーツで20基のKGGBシステムを購入している。タイ空軍以外にも、サウジアラビア空軍もこのシステムを採用している。今回の実戦での精密空爆の成功は、国際兵器市場におけるKGGBの評価を大きく高めることとなるだろう。

この空爆は、カンボジア砲兵部隊によるタイへのさらなる攻撃を阻止することを主目的としていた。精密誘導弾の使用は、精密攻撃によって民間居住地への巻き添え被害を軽減するための意図的な措置であったとされている。タイ空軍は翌25日にも空爆を実施しており、作戦の継続性を示した。

タイとカンボジアは、28日、マレーシアでの協議において無条件での即時停戦に合意しました。これにより、深刻化していた両国の国境紛争は、一旦収束に向かう見込みだ。

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