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米軍が英国からB-1B爆撃機を一斉撤収 イラン攻撃の重要拠点で何が起きたのか

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USAF

米国防総省は10月4日、英国グロスターシャー州のRAFフェアフォードに展開していた米爆撃機がすべて米本土の母基地へ再配置されたと認めた。撤収したのは約12機のB-1Bランサーで、現地の航空機観測者によれば1日のうちに相次いで離陸した。引き金とみられるのは、1週間前に基地近くで発覚した「テロ計画」の疑いである。

対イラン作戦の前進拠点

英国政府は3月、フェアフォードを対イランの限定的な防衛作戦に使うことを米国に認めた。英本土でこの目的に使われた基地は同基地だけだ。同基地に米空軍の固定配備機はないが、米軍支援のための航空団を置き、欧州の主要な米爆撃機拠点とされている。最盛期には約24機(B-1B約18機、B-52H約6機)が同時に展開し、オープンソース分析グループの記録では延べ29機が確認された。B-1Bは通常兵器専用の大型爆撃機で、大量の精密誘導兵器を積める。英国に置けば、イランまでの飛行時間は大きく短縮された。ただし4月の不安定な停戦後はB-52が先に去り、B-1Bは訓練飛行が中心になっていた。

事件の経過

発端は9月27日未明、3台の不審車両が基地へ向かっているという通報だった。対テロ警察は5人の男を拘束し、爆発物処理班が出動、近隣の村では85世帯が避難した。車両から爆発装置は見つからなかったが、一定量のガソリンが押収されている。5人は20代の英国人男性で、爆発物を示す明確な証拠もなかったため翌日に保釈された。10月1日にはロンドンで27歳の英国・イラン二重国籍の男が、テロ行為準備の疑いで6人目として逮捕された。この男も3日に保釈されている。6人とも起訴には至っておらず、捜査は続いている。

イラン関与をどう読むか

バーナム英首相は9月30日、BBCに対し、イランが関与した「強い兆候」があると述べた。英当局者が公にイランとの関連に言及したのは初めてである。一方、イランは強く否定している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、米当局が爆撃機と基地要員を狙うイラン関連の計画を把握していたと報じた。トランプ大統領は容疑者らが「大きな被害」を狙っていたと語り、ルビオ国務長官も外国勢力の関与を示唆した。

ただし、英国側は具体的な根拠を示していない。警察も外国国家の関与の可能性を調べている段階で、イランの犯行とは公に結論づけていない。したがって「イランが計画した」と断定はできない。確実に言えるのは、イラン革命防衛隊が7月にフェアフォードを正当な標的だと警告していたなかで、米側が疑いを現実の脅威として扱ったことだ。

なぜ全機撤収だったのか

地上に駐機した爆撃機は、攻撃に対しては全くの無力だ。戦力を一か所に集める前進基地で攻撃を受ければ損失は計り知れない。停戦下の現在、B-1Bの任務は訓練が中心で、危険を冒して置き続ける利益は小さい。一部だけを残しても、残った機体と要員がかえって標的として際立つ。リスクよりも戦力保全を取った形だ。全機を引き揚げる判断は、この計算の延長にあるとみられる。今回の撤収には、前週に交代機として着いたばかりのB-1Bも含まれていた。通常のローテーションの最中に下された、急な判断だったことがうかがえる。国防総省は、作戦保全のため移動をリアルタイムでは確認できなかったと説明している。

「撤退」ではなく「前方展開の解除」

これは英国からの米軍撤退ではない。英国にはレイクンヒースのF-35AとF-15E、ミルデンホールのKC-135給油機が引き続き置かれている。国防総省は、B-1、B-2、B-52が米本土からでも世界各地を精密攻撃できると強調しており、春の作戦でも実際にそうした。失われたのは打撃力そのものではなく、飛行時間の短さと即応性という前進基地の利点である。本土発の対イラン作戦には、長時間の飛行と空中給油が欠かせない。

圧力はむしろ強まっている

中東では、空母ジョージ・H・W・ブッシュが約半年にわたり活動し、ジョージ・ワシントンも8月から展開している。そこへ3隻目のセオドア・ルーズベルト空母打撃群が向かっている。同群は先週日曜にサンディエゴを出港し、翌日には海兵隊約2,000人を乗せた強襲揚陸艦マキン・アイランドの部隊が続いた。増派は最大9,000〜1万人規模で、ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ大統領が中間選挙後の攻撃再開を検討していると伝える。ただし、ワシントン・タイムズはルーズベルトがワシントンと交代する見通しだとしており、空母が3隻並ぶかどうかは確定していない。

今後の焦点

問われるのは、フェアフォードに爆撃機が戻るのか、別の拠点へ分散するのかである。英国防省は米側の発表へのコメントを控えている。英国内では基地の使用自体に論争があり、「防衛作戦に限る」という条件の扱いも再び問われるだろう。長距離ミサイルや無人機、破壊工作が広がる現代戦では、後方基地も安全ではない。今回の撤収は、イランとの戦争のリスクが欧州の後方拠点にまで及んでいることを示す出来事である。

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