MENU
カテゴリー

ラファールが撃墜されたのはインド空軍の油断?中国製兵器を過小評価していた

  • URLをコピーしました!
IAF

今年5月にインドとパキスタン間で勃発した紛争における、インド空軍のフランス製戦闘機ラファールの撃墜事件について、その詳細な経緯が徐々に明らかになりつつある。海外メディアは、インド空軍がパキスタン空軍が保有する中国製兵器の性能を著しく過小評価していた可能性を指摘している。

How Pakistan shot down India’s cutting-edge fighter using Chinese gear

ロイター通信が8月2日土曜日に報じた内容によれば、5月7日に発生したインド空軍とパキスタン空軍との大規模な空戦において、ラファール戦闘機が撃墜された主な原因は、パイロットがパキスタン空軍のJ-10戦闘機から発射された中国製PL-15空対空ミサイルの射程距離を誤認していたことにあるとされる。

この空戦は1時間にわたり、両軍合わせて約110機もの航空機が投入されるという、ここ数十年で最大規模の空中戦の一つとなった。パキスタン側は、ラファール3機、Su-30MKI、MiG-29、ミラージュ2000が各1機ずつ、計6機のインド空軍戦闘機を撃墜したと主張。当初、インド軍はこの主張を認めなかったが、その後、米国当局およびラファールの製造元であるフランス当局が、ラファール1機の損失があったことを確認した。実際、墜落したラファールの残骸を示す映像や写真も多数公開されている。インド軍は最終的にラファール1機の損失を認めたものの、複数機の損失については否定している。

インドのアニル・チャウハン国防参謀総長は、紛争後のメディア取材に対し、「重要なのは戦闘機が撃墜されたことではなく、なぜ撃墜されたのかだ。我々にとって重要なのは、それがより重要だ」と述べ、原因究明の重要性を強調した。

報道によると、ラファール戦闘機を撃墜したのは、パキスタン空軍のJ-10戦闘機から発射されたPL-15空対空ミサイルであった。この際、ラファールのインド人パイロットは、PL-15の射程距離を完全に誤解していたとされている。PL-15は中国製の長距離空対空ミサイルであり、アクティブレーダーホーミング(ARH)と慣性誘導、データリンクを組み合わせた誘導方式を持ち、200km以上の射程を持つことで知られている。しかし、撃墜されたラファールのパイロットは、その射程を150km程度と誤認していたという。この誤解がそのパイロット個人のものなのか、あるいはインド空軍全体に共有されていた情報誤認であったのかは不明である。いずれにしても、この誤解による交戦距離の誤判断と油断が、ラファール撃墜に繋がった可能性が高いと報じられている。

しかし、ラファール撃墜の原因はパイロットの誤解とミサイルの性能だけに留まらない。パキスタン側は、インド軍のシステムに対して高度な電子戦を展開し、インド軍パイロットの活動を妨害したと主張されている。これにより、ミサイルの検知が遅れた可能性も非常に高い。

インド軍を上回ったパキスタン軍の電子戦

5月のインドとパキスタンの紛争は、4月末にインド支配地域のカシミールで発生したテロ事件がきっかけとなった偶発的な衝突であったが、長年対立を続ける両国間には根深い問題が存在する。特に、戦力面で劣るパキスタン側は、インドに対抗するため何十年も準備を進めてきたとされる。パキスタンの防空部隊は、インドの戦闘機の動きをリアルタイムで詳細に把握していたとされている。

ロイター通信は、4人のパキスタン当局者の発言を引用し、パキスタン軍が空中、地上、宇宙のセンサーを連携させた「キルチェーン」と呼ばれる統合システムを構築していたと報じた。このシステムは、中国の軍事装備とスウェーデンの早期警戒管制機(AEW&C)が密接にリンクしている。パキスタン空軍は9機のSaab 2000 Erieye早期警戒管制機を保有しており、このシステムを最大限に活用した。J-10やJF-17といったパキスタン空軍機は、自機のレーダーをオフにすることでインド軍に探知されにくくしながら、搭載された高度な電子戦スイート(DRFMジャミングなど)を駆使し、インド側のレーダー信号を攪乱。同時に、早期警戒管制機から送られてくる正確な情報によってインド軍機の動向をリアルタイムで把握した。このように、戦闘機自体をインドのレーダーから不可視化し、インド側の状況認識能力を先制的に破壊した上で接近し、攻撃を仕掛けたとされる。

パキスタン側の損害については、インド側の先制ミサイル攻撃によって6つの基地が損傷を受け、施設や滑走路、管制センターが破壊されたとされている。しかし、戦闘機の撃墜・損失については、確認されている戦闘機の損失はないとされている。このことは、空中戦においてはパキスタン側の完全な勝利であったと評価できるだろう。この紛争は、現代の航空戦における電子戦と情報優位性の重要性を改めて浮き彫りにする結果となった。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!