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世界最強のスナイパーライフル10選

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US Army

スナイパーライフルとは、遠距離の目標を狙撃することに特化した小銃です。第二次世界大戦当時は「スナイパーライフル」という明確な分類はなく、高精度な小銃が選ばれ、スコープが取り付けられ、狙撃能力に優れた兵士に支給されていました。現代では、軍隊における狙撃兵の役割は専門化・細分化されており、長距離狙撃を目的として多数のスナイパーライフルが開発・製造されています。スナイパーライフルには、狙撃の精度と威力はもちろんのこと、戦場での携行を前提とした堅牢さ、悪条件下でも使用でき、修理が容易なメンテナンス性も求められます。これらすべてを満たしてこそ「最強」と言えるでしょう。

世界最強のスナイパーライフルは一体どれなのか?本記事では、選りすぐりのスナイパーライフル10選を紹介します。

Barrett M82

アメリカのバレット・ファイアーアームズ社が開発・製造した大型のセミオートライフルは、重機関銃にも使われる12.7mmの50口径弾を使用します。その破壊力はブロックやコンクリートを貫通し、軽車両の装甲をも貫くため、アンチマテリアルライフル(対物ライフル)にも分類されます。このライフルはセミオートで装弾数が10発と多く、連射性に優れています。射程は公式には1,800mですが、2,500m以上の射撃を成功させるなど、数多くの狙撃記録を打ち立ててきました。世界最強の狙撃銃の一つと称され、これまでに50以上の軍隊で採用されています。

Steyr SSG 69

Bundesheer

ステアーSSG69は、オーストリアのステアー社が開発・製造したボルトアクションライフルです。1969年にオーストリア陸軍の標準装備として採用されて以来、中東やアジアの紛争地で広く使用されてきました。また、民間市場では狩猟用としても販売されています。
本銃は、7.62x51mmNATO弾を使用し、有効射程800mを誇ります。重量は3.8kgから4kgと軽量で、高い運用性を持っています。1000m前後の射程を持つスナイパーライフルの中でも、SSG69はその正確さと精度から最強の銃の一つと評価されています。40年間もの間、仕様変更されることなく生産が続けられましたが、2015年に製造が終了しました。今後は、後継モデルであるステアーSSG08への移行が予定されています。

AWM(L115A1)

NATO

イギリスのアキュラシー・インターナショナル社が開発・製造したボルトアクションライフル、AWM(Arctic Warfare Magnum)は、L96A1をベースに北極圏の気候に対応するため改修されたモデルです。このライフルは、7.62mmの.300ウィンチェスターマグナム弾と8.6mmの.338ラプアマグナム弾の両方を使用できるボックスマガジンを採用しており、1,500mから1,700mの有効射程を誇ります。超長距離射撃を可能にするため、低照度条件下用の取り外し可能なアイアンサイト、昼夜サイト、そしてサーマルスコープを装着できます。実際に、イギリス軍のスナイパーは2009年11月、AWMを用いて当時最長となる2,475mの狙撃を成功させています。

McMillan TAC-50

NATO

TAC-50は、アメリカのマクミラン社が開発・製造したボルトアクション対物ライフルです。アメリカ軍ではMk15として知られ、NAVY SEALsに採用されているほか、カナダ陸軍など各国で採用されています。銃身の長さは737mmで、発砲時の衝撃を最小限に抑えるためのマズルブレーキが施されています。ストックにはグラスファイバーが使用されており、バレットM82よりも軽量な11.8kgです。映画『アメリカン・スナイパー』の主人公クリス・カイルもイラクで使用したことで知られています。2017年には、カナダ軍のタスクフォース2のスナイパーが3,540mの狙撃に成功した記録もあります。

SAKO TRG 42

NATO

サコ社製のボルトアクションライフルは、その軽量性(5~6kg)と堅牢性を両立しており、Steyr SSG 69と並ぶ最軽量級のスナイパーライフルとして知られています。装弾数5~7発のダブルカラム着脱式マガジンにより、優れた装弾数とリロード性能を発揮します。また、強力なマグナム弾(.300ウィンチェスターマグナム弾、.338ラプアマグナム弾)を使用可能で、有効射程は1,500mを誇ります。

M24 SWS

US Army

レミントン700ライフルをベースに開発されたM24スナイパーライフルは、スプリングフィールドアーモリーM21の後継として1980年代に登場し、1988年には米陸軍に配備されました。 M24は陸軍で初めて狙撃に特化して開発された武器であり、取り外し可能な照準器やバイポッドなど、様々な専用ツールやアクセサリーが同時に開発されました。
M24の特筆すべき点は、ライフリングの溝の数が一般的な偶数ではなく、5つという奇数であることです。これにより、溝やランドが直接向かい合うことがなくなり、弾丸の変形が大幅に減少することで高い精度を実現しています。射程は800mと比較的短いですが、その高い精度から、今日でも射程がそれほど必要とされない法執行機関で広く使用されています。また、陸上自衛隊でも装備されています。

Barrett MRAD

US Army

バレット社のボルトアクション式ライフルであるMk22は、2019年に米国特殊作戦司令部(US SOCOM)によって特殊部隊のスナイパーライフルとして採用されました。2008年に開発され、2012年にはNRA(全米ライフル協会)のライフルオブザイヤーに選ばれるなど、その優れた性能は広く知られています。Mk22の最大の特徴は、バレルの簡単な換装が可能な点です。これにより、7.62×51mm NATO弾(中距離用)、.300ラプアマグナム弾(7.62×70mm、長距離用)、そして.338ラプアマグナム弾(8.58×71mm、超長距離用)という3種類の異なる口径の弾丸を、標的や射撃距離に応じて使い分けることができます。

T-5000

Wikipedia

プロムテクノロジーズ(ORSIS)が開発したボルトアクション式ライフルは、2012年よりロシア軍や政府機関の特殊部隊に採用されています。このライフルは.375 CheyTac弾を使用し、有効射程距離は2,000mにも及び、世界トップクラスの狙撃能力を誇ります。ロシア製であることから、過酷な環境下での使用を想定して設計されており、マイナス45度からプラス45度までの気温に対応可能です。砂漠の砂塵、高温多湿のジャングル、極寒の北極圏といったあらゆる環境下で問題なく動作する高い耐久性を備えています。

SVLK-14S

世界記録を持つ狙撃銃トワイライトSVLK-14Sがウクライナで初の実戦投入
©Lobaev Arms

通常の狙撃銃の有効射程は1,000~2,000mですが、環境、条件、射手の技術によっては2,000m、時には3,000mを超える射撃が成功することもあり、これは奇跡に近い偉業とされています。しかし、ロシアのLobaev Armsが開発したこの狙撃銃は、有効射程が3,000mと狙撃銃としては最長の性能を誇ります。408CheyTac弾を使用し、テストでは世界最長となる4.1kmの射撃に成功したことから、有効射程の点では世界最強のスナイパーライフルと言えるでしょう。

CheyTac M200

© 2025 CheyTac USA

CheyTac LLCが開発したボルトアクションライフルは、主に2,000m弱の狙撃のために設計されました。375および408 Chey Tac弾を使用し、2,122mの狙撃に成功するなど、1,500mから2,000mの長距離において高い精度を誇ります。2001年から生産が開始され、イギリス軍のSASやアメリカ海軍のシールズなど、世界各国の特殊部隊に配備されています。しかし、その高価格のため普及は限られており、比較的にマイナーな狙撃銃となっています。

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