

インドはフランスのダッソー社が開発生産するラファールMを26機購入し、次世代艦上戦闘機に採用することを正式に発表した。採用を争っていたアメリカのF/A-18E/Fスーパーホーネットは敗れたことになる。
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インドメディアによればこの決定は13日木曜、インドのモディ首相がフランスを訪問するのを控え、インド国防省の国防調達評議会が決定した。当初は3月にフランスのマクロン大統領が訪印する際に発表されるのでは報じられていたが、このタイミングとなった。インドはラファールMに加え、フランスのDCNS社とスペインのナバンティア社が開発製造するスコルペヌ級通常動力型攻撃型潜水艦3隻の購入も決定している。14日のモディ大統領とマクロン大統領の会談では防衛分野での連携を強化することを確認した。
購入するラファールMはダッソー社が開発するラファールシリーズの艦上戦闘機仕様で、現在ではフランス海軍の空母シャルル・ド・ゴールでしか運用されていない。核兵器搭載能力があることでも有名だ。インドが購入するラファールMは2022年に就役したインド初の国産空母INS Vikrant(ヴィクラント)の艦載機になる予定で、ラファールMの二カ国目の採用国になる。ラファールMは基本、単座の一人乗りだが、インド海軍はタンデム型の二人乗りも求めているとされている。通常のラファールにはタンデム型もあるので、インドの求めに応じてラファールMのタンデム型が開発されるかもしれない。インド軍では既に空軍で地上配備型のラファール二個飛行隊が運用されており、メンテナンス体制も含めて、導入はスムーズに行くと思われる。この他、同じくダッソー社のミラージュ2000も配備しており、インド軍の航空機はフランス製が多数を占めることになる。
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ラファールMの採用が正式決定したことで敗れたことになったアメリカのF/A-18E/Fスーパーホーネット。同機は2025年で生産終了予定だが、インドが採用すれば、生産は延長される見通しだったため、予定通り2025年に生産は終了するかもしれない。
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インドはこれまでロシア製兵器に依存していたが、ウクライナ侵攻もあり、ロシア情勢が不安定化したことで脱ロシアを鮮明に打ち出しており、調達先の多様化と国産化、海外からの購入でも国内でのライセンス生産の方針をとっている。スコルペヌ級潜水艦もインド国内の造船所で生産される予定だ。
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