商船に衝突した米海軍空母ハリー・S・トルーマンの艦長が更迭!艦は1週間で修理して再出撃

商船に衝突した米海軍空母ハリー・S・トルーマンの艦長が更迭!艦は1週間で修理して再出撃
US Navy

アメリカ海軍はエジプト近海の地中海で商船と衝突して損傷したニミッツ級原子力航空母艦ハリー・S・トルーマン(CVN 75)の艦長を解任した事を発表した。

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米海軍の公式リリースによると、ニミッツ級航空母艦ハリー・S・トルーマン(CVN 75)の艦長であるデイブ・スノーデン大佐は20日木曜日に同艦の指揮官から解任された。12日に起きた商船との衝突事故の責任を問われた形だ。スノーデン大佐は一時的に大西洋海軍航空隊に配属される。

米国第六艦隊広報部の発表によればニミッツ級航空母艦ハリー・S・トルーマンは、2月12日午後11時46分頃、地中海のエジプト・ポートサイド近海で航行中、商船「ベシクタシュM」と衝突。右舷後部が損傷し、2つの貯蔵室の外壁と整備スペースが被害を受けた。艦外部では、ラインハンドリングスペース、ファンテイル、および貯蔵スペースの1つ上のプラットフォームが損傷として評価された。航空機用エレベーターには損傷がなく、デイブ・スノーデン大佐は「艦は完全に任務遂行可能であり、衝突後も飛行作戦を実施したが、緊急修理のために港に停泊することで、艦は予定通り展開を続けることができる」述べたが、緊急修理のため、2月16日にギリシャのソウダ湾米海軍支援活動(NSA)施設に到着。そこで緊急修理を受けた。

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ニミッツ級航空母艦の8番艦であるハリー・S・トルーマンは2024年12月から紅海においてイエメンの反政府武装組織フーシ派のよる船舶攻撃から国際船舶を守るために派遣され、米第6艦隊の空母打撃群の旗艦として8つの航空隊からなる第1空母航空団(CVW)、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦USSゲティスバーグ(CG 64)、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦のUSSスタウト(DDG 55)、USSザ・サリバンズ(DDG 68)、USSジェイソン・ダナム(DDG 109)の3隻を率い、任務に当たっていた。しかし、衝突事故により、緊急修理を余儀なくされ、その任務に穴を開けた。2024年12月22日には艦載機のF/A-18FスーパーホーネットがUSS ゲティスバーグの友軍誤射により撃墜される事故が起きている。このフレンドリーファイアの件も勘案されているのかは分からないが、最前線に位置する部隊として最高水準の指揮能力を維持する上で、衝突事故を起こした艦長デイブ・スノーデン大佐はその基準を満たさないとして解任。後任にはニミッツ級航空母艦ドワイト・アイゼンハワー(CVN 69)の艦長であるクリストファー・ヒル大佐が任命されている。ドワイト・アイゼンハワーは2023年10月から2024年6月まで紅海で対フーシ派の任務についており、その後、セオドア・ルーズベルトと交代していた。つまり、クリストファー・ヒル大佐は紅海の状況、フーシ派に熟知しており、その指揮能力に問題はない。

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2月16日に修理の為にギリシャに到着していたハリー・S・トルーマンは、既に緊急修理対応(ERAV)を完了し、2月23日にギリシャのソウダ湾を出航、米第6艦隊の作戦海域で通常飛行作戦を行っている。僅か1週間で修理を終えたことに米海軍は「世界のどこでも軍艦を迅速に修理できる能力は、我々の殺傷力と、同盟国やパートナーとの関係による戦闘上の優位性の証です」と述べている。既に同艦に着任したクリストファー・ヒル大佐は「我が艦は、乗組員全員が任務と目的をはっきりと示し、展開を完了する運用態勢を維持している。我々はここで航空機の発進と回収を行っており、戦闘力で敵に”地獄を見せつける”準備ができている」と述べた。

空母ハリー・S・トルーマンと第1空母航空団(CVW)、2024年12月の派遣以来、フーシ派支配下のイエメン領土への自衛攻撃2回、米アフリカ軍と連携したソマリア北東部のISIS-ソマリア拠点への大規模攻撃など、5,500回以上の出撃を行っている。ハリー・S・トルーマン空母打撃群は、構成司令官を支援しながら、海上安全保障と地域の安定を継続的に提供している。

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