

「盛田式ライフル」と呼ばれるライフルをご存じだろうか?おそらく日本名が付いた銃では世界で一番有名な銃かもしれない。多くの人はその銃を目にしているのだが、その名を知っているのは極わずかだ。日本人でも知っているのは本当にマニアックな人だけだろう。「盛田式ライフル」とはいったいどういった銃なのか?
映画『スターシップ・トゥルーパーズ』に登場する銃
『スターシップ・トゥルーパーズ 』
盛田式ライフルとは


盛田式ライフルは人類とバグズの間で起こった第一次バグ戦争で機動歩兵隊に配備されたアサルトライフルだ。マガジンやコッキングレバーが引き金、グリップの後ろ配置されたブルパップ方式の設計でバレル長が長く威力と射程を高めている。上部にはキャリングハンドルが配置されており、フランスのFA-MASや中国の95式自動歩槍にデザインは似ている。SF映画なので、レーザー銃といった未来的な銃かと思いきや、弾丸は実弾で7.62x51mm弾という設定だ。これは現在使用されている7.62mmNATO弾と同じサイズで、狙撃銃やマークスマンライフルに使われている。巨大で強固な外骨格を持ったバグ相手ではいささか威力に不安があり、映画をみると案の定、一匹倒すのに相当の弾数を消費している。そのため、装弾数は多く、現代のアサルトライフルのマガジンの装弾数は平均30発だが、盛田式ライフルは1マグあたり160発と軽機関銃よりも多く、火力は強い。射撃モードにはセミとフルオートがある。ハンドガード下部には8ゲージ、16発装弾のポンプアクション式散弾銃がアドオンできる。
その後、映画のシリーズに合わせて盛田式ライフルは強化、改良され、盛田式Ⅱではグレネードランチャーが追加され、盛田式Ⅲでは電子パルスライフルに。盛田式Ⅳではプラズマ弾を発射できるなどバージョンアップしていった。CGアニメではスナイパーライフルも登場している。
なぜ、盛田式という名前なのか
我々日本人からすると、この「盛田式」という名前を謎に思うだろう。なぜ、こんな日本式の名前なのか?理由は映画の映像技術にSONYが関わっていたからだ。ソニー創業者である故・盛田昭夫名誉会長(公開時は存命)の名前からとって盛田式ライフルと名付けられた。二作目からは配給はソニー・ピクチャーズになっている。