

世界の迷彩パターンの第15弾は現在、イギリス軍が標準迷彩として採用しているマルチ迷彩MTPについて紹介します。
MTPとは
MTPは”Multi-Terrain Pattern”の略になり、直訳すると「複数地形パターン」という意味になります。MTPはアフガニスタンに駐留する英軍部隊のためにイギリスの防衛科学技術研究所 (The Ministry of Defence:MOD) とアメリカのCrye Precision社によって共同開発された迷彩パターンになります。2010年にアフガニスタンに駐留する部隊に初めて支給され、2011年には1960年代より使用されてきたDPM迷彩に代わってイギリス軍の標準迷彩として採用されます。
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MTP迷彩の特徴


イギリス軍では1960年代からDPM迷彩を標準パターンとして採用しており、森林ではDPMのハイランダー、砂漠ではDPMのデザートパターンといった形で環境に特化したパターンを使い分けていました。しかし、2001年から始まったアフガニスタン紛争では部隊は砂漠、森林、山岳、都市と様々な環境での活動を強いられ、それら複合的な環境でも効果を発揮できる迷彩パターンが求められました。そこでMODの開発チームはDPMの改修を試みます。様々な試作品を開発してはイギリス、キプロス、ケニア、アフガニスタンといった様々な環境でテストされます。そのテストの中には米国Crye Precision社のマルチカムもあり比較されます。そこでマルチカムの複合環境での有効性が評価され、マルチカムをベースにMODとCrye Precision社にて共同開発が行われ、誕生したのがMTP迷彩になります。
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マルチカムをベースにしたMTPは完璧な迷彩効果を提供する物ではなく、砂漠、森林地帯、山、都市環境を含む幅広い複数環境で一貫した迷彩効果を発揮することを目的としており、6色のブラウンとグリーンの混色で構成されています。
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