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米海兵隊の射撃技能によるライフル資格ARQ

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米海兵隊の射撃技能によるライフル資格ARQ
Photo by Lance Cpl. Christian Ayers

アメリカ海兵隊は、新しい年次ライフル資格(ANNUAL RIFLE QUALIFICATION:ARQ)のトレーナー養成コースを開始しました。この新しいARQのバージョンは、2021年10月に現役のすべての海兵隊ユニットに正式に適用されます。

ARQとは

ARQは、1907年に策定された時代遅れの年次ライフル訓練(Annual Rifle Training:ART)に代わる新しい射撃プログラムとして2016年に開発が始まります。致死性と位置射撃を強調することによって、より現実的な「戦うための訓練」環境を提供するように設計された射撃プログラムで戦闘シナリオの射撃スキルをさらに発展させ、より熟練した戦闘力をもたらします。

旧プログラムと比較して、新プログラムは実際の戦場との統合に重点を置いており、難易度も大幅に向上しています。受験者の得点に応じてエキスパート、シャープシューター、マークスマンと射撃能力を区別し、射撃技能バッジが授与されます。

米海兵隊の射撃技能によるライフル資格ARQ
Photo by Lance Cpl. Alison Dostie

ARQでは、人間を模した的に顔から胸部の中央にかけて致死ゾーンがマークされています。このゾーンへの直接射撃がヒットと見なされ、このエリアから外れることはミスと判断されます。実際の戦場でも肩や腕、頬を撃っても敵を制止、または無効化することはできず、攻撃、移動をし続けます。したがって、海兵隊の兵士は、確実に致命的なゾーンにヒットする必要があります。

ARQの内容

https://www.youtube.com/watch?v=Qq9FxfEjEdU

海兵隊はヘルメットとボディアーマーなど実戦と同様の装備を着用した状態で100ヤード(91m)からスタートして500ヤード(457m)まで移動するARTの方式の代わりに、ARQでは500ヤードラインから射撃をスタートし、300、200、100ヤードラインに移動、さらに25ヤード(23m)と25ヤードから15ヤードの間でのクローズドアップ射撃。それから100、200、300、500ヤードラインへ戻りながら射撃を行います。海兵隊は、各ターゲットに配置された致死ゾーンにヒットさせる「destroys(破壊)」、設けられた「ドリル(訓練)」を実行する必要があります。

旧プログラムのARTでは、海兵隊員はある距離ですべてのショットをミスしても、それを別の距離で補うことができました。それはARQでは適用されません。海兵隊は全ての距離で合格最低スコアを上回らなければなりません。

25ヤードラインからの射撃訓練(ドリル)

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